to Home!!


次の日の朝。


昨日から泣きつかれて一睡も出来なかった私は、祐也さんが起きる前に家を出た。


こんな顔見せたくないし、それにまだ謝る事が大きすぎて、頭に心が着いていけなかったからだ。




「目ぇ腫れてるし…」



道端に止めてある車の窓ガラスに目を止め、そこに映る自分の顔に幻滅した。


クマは酷いし、顔色もよくない。




とても人に見せれたもんじゃない…

…学校やっぱ行くのやめよう…。





私は歩く方向を180度変えた。






─…




「おはよー、あれ?榊、今日早いね?」


「ああ…」


「ふっ、ほんとミヒロがいるのといないのじゃ違うねぇ」



意味ありげに話しかける希美(ノン)。




「ほっとけよ」


「でもいつもこの時間ならとっくに学校いるはずなのに…」


もうチャイムが鳴ってしまっていた。




ヴヴヴ…


突然希美のポケットからケータイのバイブレータが鳴る。



「あれ?あ…」



その表示には「未裕」の文字。


するとすかさず榊が希美のケータイを取り上げた。




「チッ…メールかよ」


「あ!ちょっと!?」



榊は希美のケータイをいじって自分のケータイに赤外線をしていた。



「何して…」


「ほらよ、あいつのケー番とアドもらったから。じゃーな」


希美にケータイを返すと、榊はカバンを手に教室をでる。


「はぁ?どこに行くの!?サボる気!?」

「先生に適当に理由つけといてくれ!よろしく!!」


「はぁ…ったく…………ん?」



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