to Home!!


手元に戻ってきた自分のケータイの画面には


「今日ちょっと学校行けそうにないから休む(>_<)ごめんね(;_;)」


と書いてあった。




「ミヒロ…」






─……







うー…


サボッたのはサボったけど…



行くあてがない。




「バカだなぁ、私…」



とか呟きつつ、近くにあったショッピングモールに足を運んでいた。



ここなら何度か祐也さんと来てるし、だいたいは分かる。


でもなかなか行きたいとこがあると言えなくて、気になったまま素通りしてる店が結構あった。



「あ、これ可愛ぃー…」


そう、下着が見たい時とか。




ゆっくり店内を回っていると、ケータイが鳴った。



ん?


知らない番号から…?





「…もしもし?」


《ぃやっとでやがった!さっきからやたら鳴らしてんのに早く気づけよ!!取んの遅ぇーんだよ!》




「榊…」



《あ?何だよ……………泣いてんのか?》



「えっ…」



思わず頬に手を当てると、涙で濡れた。






私、泣いてたんだ…



自分で泣いてるのも気づかない事なんかあるんだ…。



あっけに取られて言葉を失っていた。





《おい、聞いてんのか?今、どこにいんだよ》

その榊の声が電話越しでも分かるほど、優しかった。




「し…ショッピングモール」


《はぁ?ショッピングモールだぁ?…まぁいい、そこから動くなよ!?》



「えっ?ちょ…」
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