to Home!!
ベンチの後ろから声がした。


「い、いつのまに…!!」


「だって君、ずっとうつ向いてるから。俺が後ろに回ったこと気づかなかったんでしょ。」



…怒ったんじゃなかったんだ。



「警戒しなくてもなんもしないよ。このまま女の子が1人でこんな所にいる方が、よっぽど危ない。」



…信じてもいいのかな。


こんなに心配してくれるなんて、いい人なんだと思う。




明日からまた部屋探ししよう。



「…あの…。」


「ん?」



ええいっ

言っちゃえ!!



「今日だけ…お世話になります!!」



「うむ。素直でよろしい。」


頭を下げた私に対して、その人は私の頭をポンポンと撫でた。





…すると



「あ…。」



急に生暖かい雫が頬を伝った。
< 13 / 214 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop