to Home!!
あ…電話切れた…一方的すぎ…。


あー、もう!!

なんで泣きたくないのに涙出るかなぁ!!


自分が嫌んなる!!





─…



榊、なんで「そこから動くな」って言ったんだろ。





不思議に思ったころには涙も止まった。



まさか、ここに来る…?

それはちょっとしんどいかも。


榊の相手できないかも。


今、祐也さんでいっぱいいっぱいなのに。





とか考えている矢先…

背後から榊と思われる声がした。








「お前こんなとこにいたのか………って、っうぉ!!?」









ビックリして振り替えると、誰も居なかった。



「あれ、榊?今いたじゃん…どこ行って…」



3歩店の外に出ると、角の方で壁にべったりくっついている榊がいた。




「あ、いた」


「なな、な…なんでこんなとこにいんだよ!!」



顔が真っ赤なまま、声をあらげる榊。



「何でって、榊が電話でここから動くなって言ったんじゃんか」


「ば、バカか!お前は!!こんな店いたら男は入れねぇだろが!」



「はい?」



何を訳わからんことを…



と思いつつ、ぱっと今までいた所を振り返る。







「あ…」



そっか。

下着見てたんだった…。





「あ…、じゃねぇよ!お前は何でそんな平然としてられんだよ!」


「えっ、だって私の方は恥ずかしがる必要ないし」



私が言った言葉に榊は大きくため息をつく。



「まったく相手にされてないのが良く解りましたよ、はい、…って、お前に言ったってわかんねぇよなぁ」




「なによ、何でそんな目で見んの!?」



「けっこー元気そうじゃん」

反抗しかけた私を見て榊はフッと笑った。





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