to Home!!


なんか無性に恥ずかしい!

「…」


照れてしまった事を榊に悟られないように、前を向いて歩いていると、プリクラ機が目に入った。



「うっわ。最近のプリ機はすごー…」


思わずまじまじとモデルさんのプリを見る私。



「何だよ、撮りてーの?」


後ろから声がする。



「へ?いや、最近のプリクラは詐欺れるなーと思って。見て!この目!!」



「……」



私がさりげなくかわした榊の勘違い。


私が振り返ると、榊は顔が真っ赤だった。




「あら…」


「っ!!記念だ!記念に撮る!!」


「えっ、撮んの?」

「なんだよ、文句あっか?」


「あ、いえ、ないです」


榊の必死に訴える気迫に圧されて咄嗟に答えた。



あちゃー…


男の子と撮ったことないから、気まずくなりそう…。

だいたい、こーいうのは好きな人と撮るんじゃないの?



私は…


あぁダメ…やっぱ暗くなる。





「こ、これってこっちでいいか?」


「えっ?何…もしかして初めて?」


たどたどしい動きに突っ込んだら、榊はまたもや真っ赤になった。



「っせぇな!やったことあるっての!」


あからさまな嘘をつく榊はからかいやすい。




「ふーん…誰と?」




私が意味深な視線を向けると、たじろいでいた。


「いーだろ!誰でも!!」


「へぇー…」



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