to Home!!
その後出来上がったプリクラは爆笑ものだった。



「おい!!何で“目が逝ってる(´∀`)"とか書いてんだよ!」

「あははっ、榊、映り悪すぎー!」


「無視してんじゃねー!!あぁっ、この俺変な方向向いてるし!」



榊は自分の写りの悪さにガッカリしたようだった。


私はただ笑うばかり。



遊び終わって、外に出るともう空がオレンジだった。

「ふーっ、遊んだ遊んだ」


私は大きく伸びをした。



「次は絶対上手く写る!」

横で榊が言う。



「まだ言ってんのー?」


「うっせーな!根にもってんだよ!!」


「なんでそこまで…」



「………お前とのやつくらい、もっとマシに写りたかったんだよ」



え?

私…?


「何で?私って榊にとってそんな大事な友達だったの?」



「…は?」


何故か間の抜けた返事だけが返ってきた。


それと同時に幻滅したような視線が飛んでくる。



「え、何か…?」



「はぁ…そうだよ。大事だよ、お前は」



ふーん…

まぁ確かに今日1日榊が側にいただけで、こんなに笑うなんて思わなかった。


なら…


「多分私も榊は大事な方かな…?」


「何で疑問形なんだよ…」


「なんとなく?」


ニッと笑ってみせた。


「生意気だな、お前」



その後、榊が家まで送ってくれると言ってくれたけど、私は断った。



祐也さんと榊は別なんだから、今の状態をバラして、巻き込むわけにはいかないし。


「じゃあ…バイバイ」


「じゃーな」



駅から歩いてからの分かれ道で手を振った。




しばらく歩くと家が見えた。



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