to Home!!
「…」
わかならくて困った。
どう返せばいいの?
難しいよ。
祐也さんは大人だから、理解できるだろうけど、私は無理だよ…。
「俺はどうしても直子が忘れられないから…ずっと引きずって…諦めるなんて出来ねぇんだ」
体のどっかからパリンと音が鳴った気がした。
もうこれを聞いた瞬間、予想はついた。
きっと次に言われる言葉に私は…
私……どうなるんだろう…。
「だから………ごめんな」
「…ぁ、ううん。わ、私が…勝手…に…………ごめんなさい」
声が震えることはなく、ただ詰まって出てこない。
「…うん。これで仲直り」
そう言って祐也さんは笑っていたのを、私は見逃していた。
ただ、フラれたことだけが頭に残っていた。
涙なんか出てこない。
ただただ黙りこくって、体に力が入らなくなる。
「未裕…?」
「え…?何…」
「新しい家…探す?」
「え…」
それって、この家を出ていけってこと?
「嫌だろ?直子が好きな俺と一緒なんてさ」
…嫌なんか一度も思ったことないよ。
「ゆ、祐也さんは私と一緒が嫌…ってこと?」
「そんなこと思ってたら、無理やり家から追い出すよ。でもお前の気持ちを知ってて、ここにいろなんて…そんなの、俺、残酷だろ…」
「やだ」
思わず口走っていた。
私の気持ちを分かったふりをしている祐也さんに腹が立った…っていうのが的確かも。