to Home!!
「ごめんなさいっ!!」


私はとっさに手を放した。



「あ、放さなくてよかったのに。」


祐也さんは少し残念そうな顔をした。


…この人、

かなりの女たらしか?



…っていけない!

仮にも恩人にこんな疑い方!

最低だよね!!

やめやめ!




「未裕ー、さっきからコロコロ表情変わってるけど、なーに考えてんの?」


「へ!?あ、いや…。」


顔に出てたのか…

恥ずかしいっ



「何?」


うっ…答えないといけないのか…!?

スルーはしてくれないんだ…


「いや、あの…私なんかがお邪魔しちゃって、邪魔にならないかなって…。」

とっさに口から出した言い訳。

まぁ、本当に思ってたし、いっか。


「あー、大丈夫。そんな狭くないし。」


狭くないんだ…


…。



「もしかして、家族もいるんですか!!?だったら…!」


そりゃマズイ!


慌てて言うと、祐也さんの落ち着いた声が降りかかってきた。



「それも大丈夫。俺言わなかったっけ?一人暮らしだよ。」


…なんだ。

…ん?

でもそれって逆に危ないよね…?





いや、…考えすぎだ。

祐也さんが私なんか相手にするわけないもんね。


結構歳の差ありそうだし。



「あ、着いた。ここだよ。」

「え?」


祐也さんが指さした建物を私は見た。

それは以外にも想像していた家より少し大きかった。

家は普通だと思うんだけど、庭がある敷地が広い家。
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