to Home!!

パシッ…


榊はその手を払いのけた。


「近寄んな」



「そんな強がり止めとけ。榊にまとわりつく者は全て排除する…ってなー」



ケラケラと笑う小田切。



「お前、中学の時からずっと俺の彼女や好きな奴いじめて…なんなんだよ…」


榊のその言葉に小田切は笑顔を消した。




「何って…そりゃ綺麗なままの榊でいてほしいから」



「…は?…なんだよ、それ。綺麗って…どーゆー意味だよ」



「お前を汚すのは俺ってこと」



整った顔…というか女顔の小田切からは想像できないドス黒さ。


小田切の言ってる意味がわからないが、気迫に押され、ゴクリと唾を飲み込む。



「榊ーっ!どこ?ミヒロがなんか放心しながら帰っちゃったんだけどーっ!!?」


校舎の方から矢野にノンとか呼ばれてる奴が、俺を呼ぶ。



「チッ…」



小田切はその場から離れていった。




「何だあいつ…」

小田切の背中を消えるまで睨んでいると、横から大きい声がした。



「あ!いた!ちょっと榊!あんたミヒロになんかした?」


あー…うぜぇ




「知らねーよ…」




イライラしながら俺もその場を後にし、打ち上げを抜け、家に帰った。

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