to Home!!
駆け寄って、足を確認している時だった。
突然だったんだ。
「裕也…私と付き合わない?」
不意を付かれたように俺は顔を上げた。
視界にはいる直子の目は真剣だ。
衝動もあったんだ。
「いいよ、付き合お」
ノリで言ったような台詞だったが、俺も本気だった。
一目惚れも案外強いかもしれない。
そこから俺たちの関係は始まった。
付き合いも続き、気づけば高3になっていた。
その頃にはお互い同棲していて、仲良く生活していたつもりだった。
だか、ある日。
また唐突に直子が言う。
「裕也、私のこと好き?」
ストレートな言葉が急に飛んできて、もちろんの事、俺は戸惑った。
「そりゃ、まぁ…」
もう俺の方にも、恥じらいとかはなくなってきている。
「裕也はちゃんともっと…」
直子はしたを向きながら、言う。
「…直子?どした?」
慌てて駆け寄るが、それにも動じない。
「もっと…経験してくべきだよ」
きいなり何を言い出すんだろう。
雰囲気と言葉から察しがついた俺は遮るように声をだした。
「な、何いってんだよ。落ち着け、直子。なんかあった?」
「ほんとは前々から分かってたんだけど…裕也は私をちゃんと好きじゃない」