to Home!!
「うん…」
ぎゅう…と抱き締める力が強くなった。
その強さは痛くはなかった。
安心できで、落ち着く強さだった。
私がだいぶ落ち着いてから、私を放してお互いの顔を確認してから、祐也さんは話し出した。
「ずっと言おうか迷ってたんだ。…でも」
「…でも?」
「未裕は直子のことで勘違いしてるし、あの榊ってやつもお前に好意もってたから、…なんか言い出しにくくて」
「そんなの…私が好きなのは祐也さんだって、祐也さんが一番知ってるでしょ?」
自分の布団を握る手に力を込めながら、そういうと祐也さんはクスッと笑った。
「そうだね。そうだったんだけど、他にも理由はあったよ」
「え…何?」
「それ、聞く?」
「え…聞いちゃダメなの?」
別にそこまで拒むことでもない、と言いながら…
「言っちゃったらさ、…押さえられなくなりそうで…」
…と言った祐也さん。
何を…?なんて疑問は一瞬でぶっ飛んだ。
さすがに高校生ともなると知恵もそれなりに蓄えてある。
「今だって、ほら、寝起きの未裕が可愛すぎて、気持ち伝えちゃったんだから」
無意識に口走った、と、そう言った。
「そ、それは…その」
私は真っ赤になりながら口を開く。
祐也さんもさすがに照れているのか、その私の声を遮った。
「ほら、そんな顔すると思ったから言わないつもりだったのに…」