to Home!!
どうしよ…


気づいた頃には、周りを歩く生徒数もだんだん少なくなっていた。



やばいやばい!

場所、誰かに聞かなきゃ!!





「あっ、あのっ…!!」


私は思いきって、近くの掲示板を見ていた女の子に話しかけた。



「何ですか?」



その子は丁寧に受け答えしてくれた。




よかったぁー…
優しそうな子で。



「体育館ってどこかわかりますか?」


「あ、…私もわかんないの」


「…え?」



うっ…やばい…


笑っ…




「あはははっ!」









ちゃったー!!



初対面で相手の失態を笑う私っ…

最低じゃん!!






「あははっ、ごめんね?でも2人だからちょっと心強いよ」




…れ?

あれ?


笑ってくれんの??



この人、最強にいい人しゃないですか!!


んでもって、タメじゃん!



「2人で誰かに聞こっ?」


笑ながら私は言った。



「うん。そうだね」


って笑いながらの返事が帰ってきた。




「名前なんていうの?私は向端希美(コウハタノゾミ)」


「矢野未裕だよ。呼び捨てで、よろしく!」



「私も呼び捨てでいいよ、ミヒロ」




2人でしばらくの間笑っていた。



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