to Home!!
それから私は東京に親が買ってくれていたマンションを探して、やっと見つけたのだが…





「えぇ!?嘘ですよね?」


「すいませんが、本当の話です。」


「もぅ、そんな冗談言わなくても…」



「申し訳ありません。すべて本当の事です。私達企業も全力を尽くしたのですが…。」



「そ、そんなぁ…。」








やっと見つけたマンションは、ある大手企業が買い取り、住民達がみんな追い出されることになったらしい。

もちろん、了承は法律に基づいてもらっているみたいで。



その分、これからの生活費を支える給付金は出されるらしいけど…。


最後に

「荷物はまだ到着してないので、到着しだい、責任をもって連絡させて頂きます。」

と言われた。



私、引っ越してきてそうそうこんなことになるなんて…。


これからどうすれば…


こうして、
とぼとぼ歩いているうちに
公園を見つけたので、
ベンチに座った…




────…


そうして今に至るのです。


「はぁ…。」



公園の砂場では小さい子供達が
楽しそうに遊んでいた。


「可愛いなぁ。みんな頼れる人がいるんだよね…。」


家に帰れば、お母さんがいてくれる。





今の私には頼れる人なんていない。

完璧なる孤独だ。



…このまま家が
見つからなかったら


私はホームレスだあぁぁぁー…




早く行動して、新しい住居を見つけないといけないのは分かるけど

今はどうにも動く気になれなかった。



そうしてぼーっと座っていると…


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