to Home!!
「こら、君たち、早く入りなさい」


「あっ、はいっ!」



近くにいた教師が私達に注意する。



慌てて中に入った。



なんだ、急かされたけど、まだ時間あるじゃん。






…あ。


やっぱ保護者いるんだよね…。



辺りを見回すと皆、保護者連れで並べられたパイプ椅子に座っていた。




遠くから来てるのって、私だけじゃないはずなんだけど…





皆は遠くても親が着いてきてくれてるんだね。


そういえばノンも1人?





「ねぇ、ノン」


「なに?」


「保護者は?」


「あぁ。来ないでって言ってきた」


…えっ




「なんで…?」


「アレもコレも私がしてあげるってうるさいから。親ってそーゆーものなのかな…?」


「それはー…、人それぞれじゃない?」


少なくとも私は羨ましいよ。



うちの両親は厳しいを遥かに通り越して、ほったらかしに近い。


まぁ、そのおかげでなんでも出来るようにはなったけどね。







「そっかぁ、ミヒロの親はウザくないんだね」



ウ、…ウザ?



一見おしとやかそうなノンからそんな言葉が出てくるとは思わなかった。


「あはは…まぁね」



ここは笑って話を流した方が良さそう。


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