to Home!!
「で?」


「…は?」



いきなり「で?」って聞かれても、訳わかんないし。



「いや、ここで何をうなだれてた訳?」


あ、そーゆーこと。


って!

んなこと恥ずかしくて言えないから!



「いや、か、帰る途中?」


慌て頭に浮かんだ言葉を口にする。




「何で疑問型なんだよ。お前、嘘つくの下手くそ」


そう言ってその人は笑う。




うっ…

やっぱバレる?




「だって…学校広いから」


「迷った?」

「…うん」



仕方なく正直に頷いた。


ここで嘘を突き通せば、事務室まで行けなさそうだし。






「しゃーねーなぁ。連れてってやるよ、何処行くつもりだったんだ?」



うわぁ!親切な人!!



「ありがとうっ!事務室!!」



「お、おう」


その人は一瞬私の顔を見て、すぐ横を向いた。



が、私はそんな彼の仕草には全く気づかず、荷物を持ち上げた。




それに気づいた彼は、私の手の上の荷物をひょいっと取った。



「持つよ、重いだろ」


そういって前を歩く彼。





ほんと、親切な人だ!!




私はその人の後ろを満面の笑でついていくのだった。

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