to Home!!
「別にそんなんじゃないし…」



誤魔化したくて少しぶっきらぼうに言ったのに、祐也さんには全く効いてないみたいだった。



《何?どしたの?なんかあった?》


明るい声が飛んでくる。



「祐也さん、今どこ?」



もし近くて車だったら、迎えに来てくれるようにお願いしよ。



《今は……フッ》



途中で笑いだした祐也さん。


何??




「どしたの?」


「いや、未裕の直ぐ後にいるよ」




!!?!?



ビックリした勢いで後ろを振り返る。



「あ、気づいた気づいた。ここ、ここ!!」




は…



「はぁっ!?」



何でこんな近くにいるのよ!



振り返った丁度5m先に今朝乗ったばかりの車が駐車していて、運転席の窓からは祐也さんが身を乗り出している。




「丁度迎えに行こうと思って来てみたんだけど、ナイスタイミングだったね」


ええ、そりゃもうっ!!



「祐也さん、ありがとうっ!」


重たい荷物を持ったままだから、素早く動けなくてもたもたしながら笑った。


「いーえ」


そう言いながら、裕也さんは車から降りてきて、私の手から荷物を受け取った。


な、なんか祐也さんに荷物持ってもらってばっかだなぁ…


申し訳ない…



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