to Home!!
それからしばらく私は黙っていた。


黙って、じっと動かなかった。




なんだろう…

もやもやが取れない。

何かに取り付かれてる気分だな…




あの人、祐也さんの何なんだろ…




ガチャン…



ドアが開く音がする。


静か過ぎるせいか、その音が家全体に響いてるような錯覚に落ちた。


ビクッと肩が跳ねる。



「未裕…いる?」


祐也さんが私の部屋の前で立ち止まって喋っている。

私は両腕で抱えていた足を動かし、リビングからゆっくりと祐也さんがいる方へ近づいた。





祐也さん

私、そっちじゃないよ。



「ここにいるよ、祐也さん」

小さく言ったつもりだったが、やけに響いた。



私の声にすぐに反応して、振り向く。




「未裕…」


ようやく見れた祐也さんの顔は、いつもの優しい、それでもって何処か見透かされてそうな顔だった。


…よかった。

いつもの祐也さんだ…



「おかえりっ」


安心したのか、私は気づけば笑顔でこの言葉を言っていた。


「うん。ただいま」

私につられて祐也さんも笑顔になる。

が、すぐに悲しそうな顔になった。


「ごめんな…」


ごめん?


「な、何で謝るの?」

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