14年後予約のプロポーズ☆

再会。


~日向乃~

窓の外には桜の花びらが散り、その下でピカピカの小学一年生が楽しそうに歩いている。

あたしは真新しいブレザーに着替えながらその様子を眺めていた。
実は今日から荒川日向乃は女子高生になるのです!!

髪の毛は癖毛(しかも、長い)なのでポニーテールでまとめ、崩れないようにした。

うん、あたしにしては上出来だ。あたしは満足げに鏡を見た。
「お姉ちゃん、早くしないと遅刻するよ。ほら見てよ、この時間」妹の柚子に目覚まし時計を渡された。
…ええっもうこんな時間!? …8時半。ヤバい!!あと15分しかないじゃん!!
そもそも柚子は何でこんなにしっかりしてるんだろう?小学五年生のわりにはしっかりしすぎだと思う…何て言ってる場合じゃないっ!!

「行ってきます!!」あたしはカバンを手に取り出て行った。

あたしってば入学初日から遅刻するんかい!!なんて独り言を言ってる場合ではない。とりあえず走ろう。走れ!日向乃!!(走れメロスのパクり?)ハァ…やっと門が見えてきた……。あたしは門を通り、校舎の中に入った!!「やったぁ♪ギリギリセーフ!!」「何がギリギリセーフよ、十分遅いっての」「鳴海!!」
振り向いたら鳴海が仁王立ちしていた。
「ちなみにアンタはあたしと同じ二組だから」
「鳴海と一緒!?やったぁ♪」
「ハイハイよかったよかった」
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