ツキハナ〜月の花束〜
「うぅ、ん…あ、あぅん」
快感の捌け口を探すように、私の背中に爪をたてる。空気を欲しがるように、口を大きく開ける。

空いてる左手は、臀部へ下ろす。
きゅっと揉むように動かすと、つられて胎(なか)も動くようで、ビクリビクリと反応を示す。

キスを離すと、堪らないようにカオが絡みついてくる。

「も…、やっ…リヒトさぁ…んっ」

甘えるような鼻声に、自分の我慢も限界だということを知る。

少し乱暴な感じだが、性急にカオのジーンズと下着を剥ぎ取る。
それから、両足の膝裏を持ち上げる。

「やっ…!やぁっ…あ…」

急な事に驚き、慌てて逃れようと身体をくねらせるが。

―ヤバイ…誘ってるようにしか、みえない…―

半分無理矢理っぽく、カオの間に入り込む。
股を大きく開いた形になり、カオはポロポロと泣き出す。

そんなカオの涙を、唇で舐めとる。

「カオ…ごめん。優しくします。」

止められないことを告げる。

そして、濡れて柔らかくなった、カオのソコに自身を宛がう。

「──っ!んんっ…」

柔らかく温かい胎は気持ちよく、グラグラに煮えている頭に『理性』という言葉が完全に消去される。

「ごめん…カオ!優しくできないっ」

一気に押し込んだ自身に、カオが悲鳴をあげる。

「ひっ─!ひぁ───っ」

瞳を見開き、ガクガクと身体を振るわせる。
胎はとてもきつく、そしてとても─

「…きもちいい…」

耳元に、思わず囁く。
ピクピクと震えていたカオは、その囁きに目を合わせてきた。

「リヒトさん…いいの…?」

ポロポロと涙を溢しながら、そう聞いてくる。

「いいよ…カオ…」

そう微笑むと、キツイばかりだったカオの胎が、包み込むような動きに変えてきた。

「あ…ぅん………くぅ、ん」

子犬のような泣き声。
その声には、もう苦痛は込められてなく。

そう思った瞬間、胎を激しく揺さぶりはじめた。

「やぁ!!……はげしっ」

ギシギシと音をたてるベッド。その上で、踊りように身体を反らせるカオ。

< 46 / 76 >

この作品をシェア

pagetop