ツキハナ〜月の花束〜
第2夜
はじめに『死にたい』と思った。
次に『淋しい』と思った。
私の感情は、常にそれだけで。
生きる意味を見出だせないまま、無気力にすぎていく日々に、疲れていた。
「カオ。どうしました?」
いつの間に側まで来ていたのか、リヒトが立っていた。
「…別に」
ちろりと見て、呟く。
一緒に住み始めたころは、何も知らずに、なついていたなぁ。
『馬鹿な私』
と自嘲気味に笑う。
「カオ…。タケルを呼びますか?」
「っ!いらない!」
反射的に叫ぶ。
急に叫んだ私に、リヒトは驚いたように目を見開く。
多分、気を利かせたつもりなんだろうけど。
「よけいなお世話」
いつものように、少し低めの声で呟いた。
次に『淋しい』と思った。
私の感情は、常にそれだけで。
生きる意味を見出だせないまま、無気力にすぎていく日々に、疲れていた。
「カオ。どうしました?」
いつの間に側まで来ていたのか、リヒトが立っていた。
「…別に」
ちろりと見て、呟く。
一緒に住み始めたころは、何も知らずに、なついていたなぁ。
『馬鹿な私』
と自嘲気味に笑う。
「カオ…。タケルを呼びますか?」
「っ!いらない!」
反射的に叫ぶ。
急に叫んだ私に、リヒトは驚いたように目を見開く。
多分、気を利かせたつもりなんだろうけど。
「よけいなお世話」
いつものように、少し低めの声で呟いた。