【長編】私とあなたは、恋をしない。
「そうなの?
意外だね。」


伊緒ちゃんが不思議そうに聞いた。


「見た目と裏腹に繊細だから。」


「そうなんだ。
じゃあ、ちっとは優しくしなきゃ行けないか。」


愛ちゃんは、仕方ないって感じね。


「それより、陸さんの事は?」


泉、不安げ?


「あのね。
陸先輩、モテんだよ。」


「そうなの?
あの中じゃあ、並だよね?」


伊緒ちゃん、バッサリすぎない?


「あの中だと、目立たないかもだけど。
地味に好きな子多いんだよ。
意外に天然でね。
『いつも近くで応援したい』
とか言われてもね。
告白だと気づかないの。
まあ、遠回しに言うからなんだけどね。
だから、自分からガッツリなの。
そんなんしなくてもいいのに....」
< 115 / 233 >

この作品をシェア

pagetop