【長編】私とあなたは、恋をしない。
「りぃ。」


こんな不意は、やめて欲しい。


「瑞希って、ヒドいくらい期待させるね。」



周りに人がいるから、声のトーンを落とした。


「そんな期待させるとかさ〜。
俺のが期待するから。」


やきもきしながらも、確信を言わない私と瑞希。


さっき瑞希が言った言葉通りで勇気と自信がないから。


怖いんだ。


今までの関係が壊れるから。


関係を変えたいと思っても変えられないもどかしさ。


理由もわかるんだ。


晋平という存在。


それが、歯止めになってるって。


けど、もう無理なほどの感情になっているんだ。


ストッパーがストッパーじゃなくなるだなんてね。


それほど、大切な存在だって事だね。
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