【長編】私とあなたは、恋をしない。
私がいるから、晋平はバスケをする。


晋平がバスケを頑張るには、私が必要。


晋平の弱さは、私にしか見せない。


私は、晋平の精神安定剤。

晋平を動かすには私が必要。


私の存在位置を確認するたびにホッとする。


浅ましい自分。


誰も知らないだろう。


あの時、見つけたと思ったんだ。


私の居場所を。


けど、違った。


私の実家すら違う。


私の居場所なんかない。


私と晋平の関係を聞いたときから。


私は、申し訳なかった。


それは、何に対してと言われたらわからないのだけれど。


私の両親は、手助けをしたという形になるのだろう。


けど、私にしたら違うんだ。


相手も何もわからないのなら、そう思わなかったと思う。


ただ、私はなんか....。


思い悩んだ結果だってわかる。


わかるんだけど、違うんだ。
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