【長編】私とあなたは、恋をしない。
「それだけか?」


今後は、晋平のお父さん。


やっぱり、両親達は、スゴいみたい。


私と晋平が言いたいことをわかっているみたい。


「私、彼氏に晋平の事をちゃんと説明したいの。」


「俺も若菜に珠李の事を言いたいんだ。」


両親達は、お互いに顔を見合わせ微笑んだ。


「好きにしなさい。
それだけ大切な人に出会えてよかったわね。」


私のお母さんは、すごく嬉しそうにいってくれた。


「よしっ。
珠李と晋平に恋人ができた祝いだから、どんどん飲むぞ。」


私のお父さんの一言が皮切りに食事がはじまった。


両親達は、酒豪なためかよくわからないけど。


お水のようにワインを飲んでいた。


私と晋平は、呆れて食欲がなくなるくらいに。


そして、しばらくすると私の父が泣き出した。


「よかった。
本当によかった。」


一番、父が不安だったのかな?


父が了承した事によってこんな事になってしまったようなものだから。


私と晋平が、恋をするなんて想定外だったのかな?


私にしたら、ごく当たり前すぎたけど。


だって、結局は、両親達だって幼なじみ同士だから。
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