愛することを教えてください
「───…ゆーいっ!
一緒帰ろうよ!」
「あ、うん」
小太郎のせいで結局最後までいてしまった。
調子狂うなー。
「俺も帰る~♪」
でた、小太郎。
「亜利沙、いいでしょー?」
「うんっ」
「では、れっつごー!」
あたしには許可とらないんですか。
「こたっちー、今日美希らと
ケーキバイキング行く約束じゃーん」
「それどーなったの~?」
「…あ、やっべ」
「こたっち、忘れてた系!?」
小太郎は学年女子の中心的な存在
有明美希たちと喋ってる。
有明美希は常メイクバッチリ
茶髪のふわふわヘア、ザ・今時って感じ。
ギャル雑誌の読者モデルをやってる
って噂を聴いたことがある。
有明美希を怖れている
生徒も多くない。
ま、きっとあたしを怖れている
生徒の方が多いと思うんだけどさ(笑)
「こたっちー、行こっ?」
「ごめん、明日行こう」
「はあ? ちょ、意味わかんなーい
美希の方が先じゃんか」
「久しぶりに唯が学校来たから…
まじごめん!」
「絶対明日だからね~?」
有明美希はぶつぶつ言いながら
去っていった。
「お気にだからって、調子のるなよ」
すれ違った瞬間、
有明美希がボソッと言ってきた。
なにあれ。