嫌いなの!


「怒っちゃった…」




独り言のように呟いた。
その瞬間、何故か涙が出てくる。

本当に馬鹿だぁ。
何回も教えてもらったのに…
尚人一生懸命教えてくれたのに…


拭いても拭いても涙が出てくる。

それどころか、量が多くなる一方。






「どうした小春?」


「な、なおど~」




完璧泣き声だ。
しかしそんなの気にしない。

あたしが泣いてると分かると、尚人が慌て出した。




「ど、どうした?なんで泣く?ちょ、こ…、小春?」


「なおどが~…」




あまりの尚人の慌てぶりに、笑いたいが泣けてる。

もう感情はグチャグチャ状態。


< 4 / 7 >

この作品をシェア

pagetop