太陽
「陽…」


片づけを終え、グラウンドへ目を向ける。


見えない相手に向かい、一球一球投げる。


そんな陽太がなぜか大きく、そしてカッコよく見えた。


「終わった?」


「あっうん。」


「っじゃ行くか。」


地面へ置いてた鞄を手に取り、私の少し前を歩く陽太…。


昔は同じだった身長も今は陽太のほうが高い。


そんな背中を見つめ、私は陽太の隣へ駆け寄り、歩いた。
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