太陽

死と生きるの重さ




「記憶・…障…害…」


「はい。数日まで残っていたということは一時的なものでしょう。」



よかった…。



ということは思い出すってことだよね。


ほっとした私を見て医師は言った。



「いつ戻るかわかりません。このままかもしれない。一時的がどのくらいかわかりません。」



目の前が真っ暗になった。


再び絶望が襲ったんだ。



私のことだけ



私のことだけ忘れてしまった…。







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