恋する心は“あなた”限定
「そ……空守君!?」
いきなりどうしたものかと、慌てていると、空守君は私の持っていた綿あめをパクっと一口食べた。
なっ…なんで??
どうして??
その行動が理解出来ずに、頭の中はパニック状態。
綿あめを持つ手もカタカタ震える。
「包海の父さん、一緒に食べろって言ってたじゃん。」
そ…それはそうだけど、まさか本当に空守君が食べるなんて思ってなかったよ…。
さっき、空守君に注意されたばかりなのに、私は前を見ずに綿あめを凝視して歩いていた。