恋する心は“あなた”限定
「兄さん…じゃねぇの?」
由優には冷静に聞いたが、心の中では、かなり焦っていた。
頼むから、否定してほしい。
「は…はい。本当のお兄ちゃん…じゃないんです。家がすごく近所で小さい頃から、遊んでもらってたので、お兄ちゃんみたいな人です。」
肯定かよ!?
しかも、小さい頃から由優のことを知ってる男だなんて…
まさか……
由優、ソイツと付き合ってるんじゃねぇよな…?
ザワザワする気持ちを必死に落ち着けた俺は、思い切って聞いてみることにした。