恋する心は“あなた”限定

「え…?」


私…変な顔してるの?
人には見せられないような顔…しちゃってるのかな…?


「ただでさえ男が寄り付くのに…それだと火に油を注ぐようなものだからな。」

空守君はフッと笑うと、私の唇を指でツンと突いた。

えぇっ!?
今のって、何ですか??


空守君の予想外の行動に、体も心もカチコチに固まる。


「あ…あの、空守君…」


私が、やっとの思いで名前を口にすると、今度は唇の前に人差し指をたてられた。


「俺と話す時、丁寧語になるよな…。他の同級生とは普通に話してんのに。なんで?」


うっ……
痛いところ…つくなぁ…。


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