恋する心は“あなた”限定

「あの…私が言葉遣いを変えても、何も変わらないと思います…。」


「変わるよ…。かなり変わる…。」


そ…そんな…
どうしよう……


空守君から自信タップリに“変わる”と言われ、もう私は変えるしかないのかなぁ…とさえ、思い始めた。



「分かりました…。それじゃあ新学期から、丁寧語使うのやめます…。」


結局、そう言わざるを得ない状況だと思い、これまた小さな声で宣言してしまった。


「新学期?今日からがいいんだけど。」


でも、ほとんど間を空けずに、空守君に耳元で囁かれた私は、もう心臓が破裂しそうな勢いだった。



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