恋する心は“あなた”限定
空守君の傍からなるべく早く離れようと思って言ったのに…
むしろマズい選択だったのかなぁ…。
「ペン…落ちたな。」
「あ、いいよ…。私が拾うから…。」
空守君がテーブルの下のペンを取ろうとしたので、慌てて私が先に拾おうと手を伸ばす。
すると……
ペンの前で空守君の手と軽く触れ合ってしまった。
ビクッと指先から電流が通り抜けたかのような感覚がして、咄嗟に引っ込めようとしたけど…
その手を空守君に掴まれた。