恋する心は“あなた”限定

「ほら、ペン…。ちゃんと持ってろよ?」


空守君は、もう片方の手でペンを拾うと、私の手の平にのせてくれた。


「あ…ありがとう、空守君。」


ペンを握りしめて、すぐにテーブルの下から出ようとすると…


ゴチンッ…


「痛っ……」


焦っていたせいか、テーブルに頭をぶつけてしまった。


空守君が見ているところで、私ってば最悪…。


頭ぶつけるなんて…!


絶対に笑われる…。
空守君、フンッて鼻で笑うかもしれないな…。


あまりにもマヌケすぎて。


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