恋する心は“あなた”限定
「それじゃあ、適当に箱の中の紙をひいて下さい。これから黒板に順不同で気まぐれに番号書くので、自分のひいた番号の席に移動して下さいね。」
そう言うと、クラス委員の女の子は黒板にチョークで席の図と番号をサクサクと書き始めた。
適当……
気まぐれ……
なんだかアバウトな席替え方法な気がするけど…
とりあえず番号をひかなくちゃ…。
クラスの子たちが群がる教壇の前に私も向かった。
空守君とタイミングをずらして番号をひく。
席に戻った私は、ゆっくりと折り畳まれた紙を開いて、黒板に書かれた同じ番号の席を探した。