恋する心は“あなた”限定
「ご…ごめんね。空守君も自分の勉強してるのに、私の訳まで見てもらっちゃって…。こっちは全然気にしなくていいからね…。」
「由優が隣に居るから、気にせずにはいられねぇよ。この際、二人で一緒に問題解いていかねぇか?」
なっ…なんで、そこに辿り着いちゃうの?
そこまで空守君の手間を煩わせるわけにはいかないよ…。
「だ…大丈夫だよ。私のペースに付き合ってたら日が暮れちゃうと思うし…!」
「いいよ、とことん付き合うから。」
まるで別人みたい…。
今日、午前中、女の子たちに囲まれていた時の不機嫌そうな表情が嘘のよう…。
今の空守君は…
笑顔ばっかりだ…。