恋する心は“あなた”限定

空守君と勉強をしていると、ガラッと保健室の扉が開いた。


朝比奈先生、意外と早く帰って来たんだ…。


そう思って顔を上げると、先生じゃなくて…


「由優…」


驚いた表情をした雅お兄ちゃんだった。


「どうしたの?今日って確か生徒会があるって言ってなかったっけ…?」


「あったけど、早めに終わらせてきた。由優が一人で保健室にいるなら、退屈してるんじゃないかって思ってさ。」


雅お兄ちゃんの視線は、空守君へと注がれる。



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