恋する心は“あなた”限定
「でも、先客がいたんだな。具合悪くて来てる…とも思えないし。」
「あの…同じクラスの子で、課題を教えてもらったりしてたの…。」
「勉強だったら俺に頼れよ。昔からそうだったじゃん」
雅お兄ちゃんはテーブルの前まで来ると、私の傍にしゃがみこんだ。
「で…でも、雅お兄ちゃん…生徒会もあるし、これからは受験だから忙しいでしょ?さすがに私の課題まで見てもらうのは負担になっちゃう…」
「大丈夫。由優のことなら、負担に感じたことって一度もねぇから。なんなら、これから家に来るか?」
ニコッと優しい笑顔で私を見つめた。