恋する心は“あなた”限定
「あの人、生徒会長だよな?」
「あっ…、そうなの。雅お兄ちゃん…信頼が厚いから生徒会長にも推薦されたりして…、す…すごいよね…。」
由優は、さっきの出来事にまだ戸惑いを隠しきれないみたいだ。
おそらく、
「“お兄ちゃん”って呼ぶの止めろよ…。」なんて、言われたからだろうな。
あの時の由優…
瞬きを何度もしながら、ビックリしてるようだったし。
今だって、会話してても半分上の空って感じだ…。
そんなに…気にして欲しくねぇんだよな…。