恋する心は“あなた”限定
やってきたのは屋上。
誰もいなくて、校舎の中とは全く世界が違うかのような静けさだ。
こんなところに連れて来て、一体何の用だよ…。
疑問に思いつつも、黙っていると生徒会長が口を開いた。
「ごめんな。急に…。ちょっと気になってたんだ。君って……由優の何?」
は…?
ここまで連れて来たのって、それを聞きたいからかよ…?
でも、どう答えようか…。彼氏…って言いたいけど、嘘ついても、後々バレそうだもんな。
不服ながらも、“クラスメイトです”と答えた。
一応、正直な現状だ。