恋する心は“あなた”限定

翌日のお昼休み。


保健室に行くと、今日は先に空守君が来ていた。


私がここで一緒にお昼食べてたら、噂がより真実味をもっちゃうよね…。


クルッと扉の方に体を向けて帰ろうとすると、空守君が駆け寄ってきて腕を掴んだ。


「来た途端、なんで帰ろうとしてんの?」


「えっと……やっぱり今日は教室で食べようかと思って……」


「また何か……迷惑だとか、申し訳ないとか…思ってることがあるんじゃねぇの?」


ドキッ…


その通りの言葉に、肩がピクリと反応してしまった。


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