恋する心は“あなた”限定
「そうだったんだ…。私が無理にでも空守君に傘を貸しておけば、熱を出さずに済んだかも…って後悔してたの…。」
「だ…断じて由優のせいじゃねぇから!」
ったく、カナの奴…許せねぇ…!
由優に余計な後悔させたばかりか、大きな誤解までさせて…。
「ごめんね…。勝手に勘違いしてたんだね、私。」
「謝るのは、こっちだよ。ごめんな…。」
由優はコクンと小さく頷くと、俺のジャージをキュッと握りしめた。