恋する心は“あなた”限定
目をパチパチさせながら空守君を見ていると、朝比奈先生はニヤニヤしながら私たちへ交互に視線を送る。
「その様子だと進展あったみたいね〜!青春っていいなぁ…!邪魔者は職員室に退散します…!」
ヒラリと手を振ると、そそくさと保健室から出て行ってしまった。
ちょっ…ちょっと、先生!
邪魔者扱いなんか断じてしてないんですけど…。
咄嗟にソファーから立ち上がり、開けっ放しの扉のもとへと駆け寄ると…
「由優はダメ。逃がさねぇからな?」
空守君にパシッと扉を閉められてしまった上に腕を掴まれた。