恋する心は“あなた”限定
「だけど、また先客か…。しかも、学校の保健室だっていうのに、やけに大胆なこと…してるんだな?」
「あと数センチだったのに、生徒会長さんのせいでキス出来ませんでしたけどね…。」
二人とも穏やかな声なのに、なぜか背筋に寒気が走る……。
空守君は黒いオーラをバシバシ放ってるし…。
この空間が一瞬にして息詰まる場所へと変わった気がするよ…。
「俺、諦めろって言わなかったっけ?」
雅お兄ちゃんは、少し低い声を出しながら、スタスタとソファーの傍までやって来た。