恋する心は“あなた”限定
「俺、実はさ…クラスマッチの日に見たんだ…。由優とアイツが保健室でキスしてたのを…。そして二人の会話も聞いちゃったんだ…。」


え…?
あの時……雅お兄ちゃん、保健室の前に来てたの…?

見られちゃってたんだ、私と空守君…。


驚きと恥ずかしさで顔が赤くなっていく。


「だから、由優の気持ちがアイツにあるの知ってて、告白した。伝えずにはいられなかったとはいえ、意地悪なことしちゃったな…。」


“ごめん”って言いながら、私を見つめる雅お兄ちゃんは、今まで見たことないような切ない表情をしていた。



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