恋する心は“あなた”限定
“ケガしたのか…?”
そう聞かれて、私はコクンと力なく頷いた。
こんなところ…男の子に見られちゃったし、からかわれるんだろうな…って思ったんだけど…
理緒は無言で、ランドセルやポケットを探りはじめた。
何してるんだろう…?
その行動の意味が分からず凝視していると、理緒はランドセルの中から何かを取り出した。
その手を見ると、持っていたのは……絆創膏。
“これ貼るから、動くなよ?”
優しい口調で言うと、ピッと剥がして絆創膏を傷口に丁寧に貼ってくれたんだ…。