恋する心は“あなた”限定

それから数日後。


「はぁ…。」


「なんだよ、理緒。日中からため息ばっかりじゃん。幸せが逃げてくぞ?ほら、もっと元気出して行こうぜ?」


休み時間に、俺はベランダで、なぜか瞬太に励まされてる始末。


余計に気が滅入りそうだ。

だいたい、瞬太は、どうしてそんなに笑顔なんだ?



「お前は、やけに機嫌いいよな。」


力なく聞くと、瞬太は“そうなんだよ”と俺の肩にガバッと手を回した。



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