恋する心は“あなた”限定

「どうしたの…?私…何か落とした…とか?」


キョロキョロ見回すと、前澤君がニコッと笑った。


「違うよ。一緒に帰ろうと思ってさ。」


行こう?と言って歩き始める前澤君を呼び止めた。


「今日は…ちょっと用事があって、お買い物して行くから……。ごめんなさい…。」


頭を下げて謝り、前澤君の横を通り過ぎようとすると、手首を掴まれた。


「その買い物…俺も付き合っていい?」



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