恋する心は“あなた”限定

えっ…
前澤君も一緒に…?


ダメ?とキラキラとした視線で見つめられる。


そ…そんな風に見られても…ダメとしか言えない。


だって、買い物の目的は理緒の誕生日プレゼント。


大切な人への贈り物だから、一人でゆっくり選びたい。


私は、前澤君から視線を逸らして顔を俯けた。


「ごめんなさい。一人で行きたいから…。」


「そっか。大切な買い物ってこと?」


私がコクンと頷くと、前澤君はスルリと掴んでいた手を離した。



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