恋する心は“あなた”限定
「なっ…なんで!?」
思わず飛び出した言葉に、私は慌てて口を両手で覆った。
心拍数が急激に上昇していく。
前澤君…、どうして理緒と付き合ってるって分かったんだろう…?
「毎日、休み時間とかに理緒の席の方を見てるだろ?授業中に由優ちゃんを見ると、黒板やノートじゃなくてアイツを見てる時も結構多いから。」
前澤君の言葉に頬が熱を帯びる。
そ…そんなに私…
理緒のことばかり見てたの…?
自分の中で、それほど意識していなかっただけに、恥ずかしくなってしまった。